バックエンドエンジニアの松尾です。
2025年5月23日-24日にTypeScriptをテーマとした技術カンファレンスTSKaigi 2025に参加しました。 本記事では弊社からの登壇内容やスポンサーブースの様子をお伝えします。
登壇レポート
弊社からは4名のエンジニアが登壇しました。
TypeScriptだけを書いてTauriでデスクトップアプリを作ろう
小松さんからはRust製のクロスプラットフォームであるTauriについて、 Tauriの特徴やTypeScriptでTauriを使うことの嬉しさや辛みを紹介しました。
筆者はTauriに関して無知のためRustでのコーディングがメインだと思っていました(記事執筆時点での小松さんのTauriアプリのTypeScript率はなんと96.6%!) TypeScriptメインで書けるのであれば、TSユーザーにとってハードルも低そうで良いですね!
TypeScriptネイティブ移植観察レポート TSKaigi 2025
berlysiaさんからは、TSKaigi 2025当日までのTypeScriptのネイティブ移植に関する進捗状況が紹介されました。 移植の背景、現在のTS Compilerが抱えるボトルネック、それらを解消するための技術的な取り組み、そして後方互換性に関する話は興味深いものでした!
また、技術面以外でも「Performance budget」や「Induced demand」といった概念を意思決定の指標としている点が印象的でした。
型付け力を強化するための Hoogle のすゝめ
GuvalifさんからはHaskell API Search EngineであるHoogleの使い方について紹介しました。
"雑にまとめるとHaskellをやればTypeScriptを書くのが上達する"という過激な(?)主張はあるもののTypeScriptのために別言語を学ぶのはハードルが高い。 そのため、Hoogleを使うことでHaskellの型シグネチャに触れていくことを提案していました。
ML系の言語を学ぶことは有益だと実感しつつも、敷居が高い点も否めないため良い落とし所だと感じました。 Hoogleを使うと型シグネチャを意識せざるを得ないため、いわゆる型駆動開発(Type-driven Development)の感覚を養うきっかけになるのではないかと思いました!
React19で変化したuseReducerの型から学ぶTypeScriptの型推論
k8oさんからは React19 での useReducer の型推論の変化について紹介しました。
const [state, dispatch] = useReducer( (state, action: number) => state + action, 0, );
上記のコードはReact18ではstateの型がnumberであることが推論されませんでしたが、React19ではstateの型がnumberであることが推論されるようになりました。 なぜ、推論されるようになったのかをライブラリの型定義を通して解説していました。
推論方法のpros, consも述べられており、型の評価戦略に興味が湧く内容でした!
スポンサーブース
スポンサーブースでは弊社のサービス、弊社のサービスを支える技術について紹介しました。 また、弊社の新卒エンジニアが最初に受講する共通研修でも活用されている「プログラミング入門: Webアプリケーション開発4」にも触れていただきました。

今年はアンケートボードを設置しました。
来場者の方に「any型の拒絶度」、「ZEN Studyの認知度」をお尋ねしました! any型の拒絶度についてはボードからはみ出る程(!?)に抵抗を感じる方がいる一方、TSチョットデキル方で許容できる方もおり、各々の思想の違いが興味深かったです。
ZEN Studyについては、「N予備校なら知っている」という声も多く頂きました。今回のTSKaigiを通して、リニューアルしたZEN Studyを知っていただけたのではないかと思います。
お越しいただいた皆様、ありがとうございました!
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