2025年度 新卒エンジニア研修レポート

こんにちは、2025年度新卒エンジニアのzenobeです。

本記事では、3.5ヶ月間のドワンゴの新卒エンジニア研修の内容と感想についてお話ししたいと思います。

エンジニア研修共通の取り組み

研修の主な内容を紹介する前に、毎日のエンジニア研修における共通のスケジュールについて紹介します。

  • 09:00 ~ 10:00 朝読書
  • 10:00 ~ 10:30 朝会
  • 15:00 ~ 15:30 コーヒーチャット
  • 17:30 ~ 18:00 振り返り会

朝読書

始業したらまず読書をする時間があります。事前に配布されている10冊の課題図書を、個人のペースで毎日読み進めます。 50分間読んだあと、10分ほどのオンラインMTGで、読んだ内容や感想を共有します。

課題図書には、技術書やビジネス書など多岐にわたる内容が含まれており、エンジニアとしての基礎知識の習得だけでなく、読書によるインプットとアウトプットを効果的に行う練習になっていました。 また、同じ図書を読む中でも異なる意見を同期や先輩から得ることができ、知見を広げる機会にもなりました。

朝会・振り返り会

朝会では、その日の作業予定や連絡事項をそれぞれ共有します。 振り返り会ではその日の作業報告とKPTを共有します。

毎日の朝会と振り返り会のサイクルは、自分が1日にできる作業量を把握し、適切な工数を見積もってスケジュールを立てる練習になっていたと思います。

コーヒーチャット

おやつの時間に開かれるコーヒーチャットは、新卒の同期たちで自由に雑談をする場です。趣味や技術、生活のお悩み相談など、いろいろな話をしていました。 また、後述する個人課題やチーム課題が始まると、ちょっとした問題の相談や情報交換などを行う貴重な場にもなっていました。特に個人課題では、AWSのサービスの設定に詰まった時などに相談し、実際にその場で解決できた例もありました。

研修が終わってからも、1~2週間に1回ほどのペースで、他の職種の同期も交えて似たような雑談の場を設けています。

エンジニア研修

基礎課題

基礎課題ではZEN Studyの教材を使用して、ネットワークの基礎知識や一通りのWebアプリケーション開発などを学びました。 また、外部講習としてAWS講習とセキュリティ講習などを受講しました。

ZEN Study

ZEN Studyの教材は、Webの基礎的な知識を丁寧に体系的に解説しており、JavaScriptやReactを使ったWebアプリケーション開発までを学ぶことができます。繰り返し用いる作業や知識には毎回丁寧に過去の教材へのリンクがあり、初学者にも親切な仕様になっていました。

この教材と先述の読書会のおかげで、学生時代からWeb技術に詳しい同期もいれば、全く別の分野出身の未経験者もいる中で、最低限の知識や技術の足並みを揃えることができていたのかなと思います。

また、受講者視点で教材の内容や表記ミスなどをフィードバックすることで、研修運営としてもコンテンツの改善につながっていたようです。

AWS講習

AWS講習では、AWS公式の学習講座で用語やサービスの概要を動画やテキストで学習したり、外部講師を招いて実際に構成図を考え、サービスを組み合わせて動作させるハンズオンを受講したりしました。

私は入社するまでAWSを全く触ったことがなかったのですが、この講習のおかげである程度の理解を持つことができました。 いつでも簡単にやり直せるサンドボックス環境でAWSを触ることができたため、その後の個人課題での不安解消につながりました。

個人課題:ブログサービスを作ろう

個人課題では、個人で一からブログサービスを構築しました。 必須要件として、ユーザー認証や記事のCRUD機能といった機能要件に加えて、AWSを用いたシステム構築、テスト・CIの導入といった非機能要件などを課されました。 さらに、コメント機能や検索機能、はたまた何かしらの面白機能など、任意の自由な機能追加も歓迎されました。

技術選定からインフラ設計まで、すべて自分自身で決定する必要があったため、非常にやりがいのある課題でした。 課題の進行中に困った時には同期や研修運営、メンター等に相談できますが、基本的には自身で考え、実装していく力が求められていました。

私は、まず基礎課題で使ったHonoやReactといった技術をベースに、必須要件を満たす最小構成を実装することから始めました。 デザインや任意の追加機能は、この最小構成が完成してから取り組むという段階的なアプローチを取りました。 AWS構成については、メンターさんと相談しながら、今後の業務を円滑に進めるためにも、実際に配属される部署で使われているシステムに近い構成を選びました。 この課題を通して、基礎課題で得たインプットの知識を実際にアウトプットすることで、単なる知識の蓄積ではなく、実践で通用する生きたスキルとして定着させることができました。

個人課題ブログサイトのトップページ

技術面以外でも、スケジュールや進捗管理の部分での認識を改める場にもなりました。 進め方は人それぞれで、がちがちに細かくスケジュールを組む人もいれば、数日や週単位でのざっくりとしたスケジュールを立てている人もいました。 当然全てがスケジュール通り進むことはなく、技術選定やローカルでの環境構築に時間がかかってしまったり、AWSの構成に手間取ってしまったりと、メインの実装以外の部分で想定より時間がとられてしまったケースが多くみられたように思います。 私自身もAWSの構成にかなり難航してしまったのですが、バッファの日程を用意していたことと、必須要件だけは先に満たす実装をしていたことで、のちの任意要件の作業量を調整するなどしてどうにか対応できました。

結果として、正確なスケジュールの見積もりの難しさや、バッファの組み込みのような工夫の必要性をあらためて理解する良い経験になりました。

ここでの反省は後述のチーム課題にも良い方向に作用していたように思います。

また、この個人課題の期間中に、二日間のセキュリティ研修を受講しました。 詳細については、同期や研修運営へのインタビュー記事が以下から参照できますので、よければご覧ください。

導入事例|株式会社ドワンゴ様|SecuriST®認定Webアプリケーション設計士、認定脆弱性診断士 - GSX|グローバルセキュリティエキスパート株式会社

チーム課題:ニコニコ動画を作ろう

最後に、チーム課題としてニコニコ動画を模倣した動画サイトを制作しました。必須の機能要件は、動画の閲覧とコメントが流れることだけという最低限のもの。そこに、チームごとに工夫を凝らした独自の機能を追加していく形式です。

この課題では、5人ずつ2チームに分かれて開発に取り組みました。私たちのチーム名は「Physical Distance」で、もう一方のチームは「平成ノスタルジア」でした。

私たちのチームでは

私のチーム「Physical Distance」では、チームメンバーの名前をもじった「いのいの動画」という動画サイトを制作しました。 なお、チーム名は、寮住まいの同期が多い中で、メンバーの居住地がバラバラで物理的に離れていることが判明した際の、「物理的に距離感じるね〜」というメンバーの発言に由来しています。

まずは、開発の様子について紹介します。

私たちのチームは、研修で使用していたボイスチャットツールを常に繋ぎっぱなしにして開発を進めていました。これにより、わからないことがあればすぐに相談できたり、ちょっとした懸念も迅速に共有できたりと、コミュニケーションを密に取ることができました。ただし、口頭での共有に甘んじてドキュメント管理が疎かになってしまった点は反省点のひとつです。

また、週に一度は共通の出社日を設けました。貴重なオフィス出社の機会になっただけでなく、同期や先輩方と一緒にオフィスの周りの飲食店を開拓したり雑談をしたりなど、作業以外の交流を深める良いきっかけにもなりました。

よくお昼に行ったボリューミーな中華料理屋さん

課題の実装方針としては、個人課題と同様に、まずは必須要件を満たすことだけを最優先しました。

その後、任意でどんな機能を実装しようか考えていた頃、先輩が「いのいの動画」にある一本の動画を投稿してくれました。その動画がメンバー全員のお気に入りとなり、

「新着順表示だけだと、いつかこの動画が埋もれてしまう!」
「運営のおすすめとして、トップページに大きく表示しよう!」
「再生数順で表示するランキング機能を作ろう!」

と、この動画を目立たせることをモチベーションとした実装方針が固まっていきました。

他にも、本家ニコニコ動画を意識した動画サイトとしてのクオリティにこだわり、HLS形式での動画配信や、独自にカスタムした動画プレイヤー、シークバーに追従したサムネイルやコメントの表示、複数行やコマンドに対応したコメント機能なども実装しました。

さらに、コメントにカーソルを近づけると流れていくコメントを食い止めることができる機能や、動画を水没させたようなエフェクトがつく機能など、さまざまな遊び心のある機能も追加しました。

チームで作った動画サイトの再生画面

成果発表会では、社内向けにニコニコ生放送で配信し、制作した動画サービスの紹介やインフラ構成、開発体制などについて発表しました。例年通り、先輩や同期から様々な“攻撃”を受けましたが、私たちのサービスはかなり耐え抜いた方だったと思います。

振り返ってみると、個人課題と比べて、チーム課題ならではの難しさも感じました。全てを一人で進める個人課題とは違い、作業分担や意思決定、プロジェクト管理といった実装以外のタスクの負担が増えました。そんな中で、自分たちがもっとも作業しやすい環境をどうすれば作れるのか、試行錯誤しながら改善していく経験は、ゼロからチームを組むこの研修ならではの貴重なものでした。

真剣に実装に取り組みつつも、不真面目な遊び心を忘れずに開発を続けた結果、最後の振り返り会ではメンバー全員が「楽しかった!」と口を揃えていたのが今も印象的に残っています。ユーザーに楽しんでもらえるサービスを作るには、真面目に開発することはもちろん、作り手自身も遊び心や楽しむ心を持って取り組む姿勢が大切だと、あらためて感じました。

さいごに

今回は、本年度のドワンゴの新卒研修について新卒のエンジニアの立場からご紹介しました。 この記事を通して、ドワンゴに少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

ニコニコサービス所属の同期もこちらでエンジニア研修紹介記事を公開予定です。

また、採用担当が運営しているブログでは、社員一人一人にフォーカスした記事や、入社後にまず受けることになる新卒研修の内容を紹介した記事もございますので、よければご覧ください。

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