開発者ブログ運営2年目の取り組み

この開発者ブログの運営体制を作ってから2年が経ちました。 2年目には開発者ブログの運営・執筆体制を固めるような施策をいくつか実施しました。 それら施策と、2年目に得られた成果について紹介します。

1年目の取り組みは以前の記事で紹介しています。 基礎的な運営体制は1年目に確立していますので、興味のある方はそちらもご確認ください。

2年目の取り組み

2年目には以下のような施策を実施しました。 執筆者の拡大や、それに伴う編集体制を整備しました。

  • 記事の公開予定カレンダー
  • CI環境の整備
  • 「技術ブログ」から「開発者ブログ」に用語を統一
  • PVなど数値の取得

記事の公開予定カレンダー

記事の公開予定カレンダーを作成しました。 私たちは月2回の記事を更新しています。 今後、どのタイミングで記事を公開する予定で、そのためにいつから記事を書けばよいかを可視化する目的です。

2022年カレンダー 2023年カレンダー

カレンダーによって、「今は記事を書けないけど、もう少し後のこのタイミングなら書けそう」という形で予約しておけるようになりました。 カレンダーがなかった昨年に比べて、予約ができるようになったことで、スケジュールに合わせた公開のために急いで執筆してくれる人を探すことが減ったと感じています。

また、カレンダーはこれからの執筆だけでなく、これまで1年を通して記事を公開してきた積み重ねの歴史でもあります。 一覧でさくっと振り返ることもできますし、個人的にはみんなで頑張ってきた成果が可視化されて充実感を得られました。

これからまた2023年も埋めていきます。

CI環境の整備

記事の品質の安定化と効率的な執筆のため、CI環境を整備しました。 こちらは以前に記事を公開していますので、詳細はそちらをご覧ください。

blog.nnn.dev

「技術ブログ」から「開発者ブログ」に用語を統一

内部資料に「技術ブログ」と記載されていたものを、「開発者ブログ」に統一しました。 技術だけでなく、企画やデザインも含め、開発に関わる話題全般を取り扱っているということを明示的にするためです。

このブログは「ドワンゴ教育サービス開発者ブログ」という名称で、開発に関すること一般を取り扱ってきました。 ただ、運用体制を構築する中で、「技術ブログ」や「tech-blog」といった呼称がちらほらと使われていました。 私自身、過去に公開した記事の中でもこのブログを指して「技術ブログ」と記載していました。 組織体制が拡大する中で、より多くの人に様々な観点で記事を投稿してもらおうと思ったときに、「技術ブログ」という名称の時点でハードルを感じてしまうかもしれません。

「開発者ブログ」という名称であれば、私たちの業務に関わることすべてが関係すると直接的に理解できます。 私たちの所属部署の名称が「サービス開発部」であるということもあり、部内の全員が開発者であるためです。

PVなど数値の取得

PVなど数値の取得をはじめました。 取得しているのは1ヶ月間の日毎のPV数と、記事別の検索流入数です。

数値は、過去の傾向と新しく公開した記事の傾向を比較したり、記事公開後の数値を確認することで執筆者の達成感につなげたりといった形で活用しています。 公開された直後に伸びる記事がある一方で、検索流入によって長期的に閲覧される記事があるということがわかりました。 また、公開直後のはてブトレンドへの掲載状況などで、ある程度数値が予測できるようになってきました。

なお、 PVはKPIではなく、あくまで参考指標のひとつ です。 エンジニア採用において広報のために広く読んでもらうことは大事な指標のひとつではあります。 一方で、PVをKPIとすることによって記事の質が向上するとは考えづらいです。 むしろ記事で率直に伝えたいことに対して余計な内容が盛り込まれてしまうかもしれません。 PVは結果の指標として活用していきます。

成果

2年目では、以下のような成果が得られました。

  • 執筆者の拡大、記事の増加
  • ストック記事の活用

執筆者の拡大、記事の増加

執筆者数 記事本数
1年目(2021) 7 14
2年目(2022) 18 26

1年目に比べて、いろいろな人に書いてもらえて、執筆者の裾野が広がりました。 執筆者のバックグラウンドも、最近に入社した中途社員、新卒社員、学生インターンと様々です。 また、分野の面では、企画開発や数値基盤といった新しい取り組みについて公開できました。

結果として、記事の本数も増えました。 1年目は前半に月1、後半に月2という形でスケジュールを組んでいたのも影響していますが、2年目には規定の月2を少し上回るペースで公開できました。 新卒のメンターとメンティーの記事をそれぞれ公開するといった、おもしろい取り組みもできました。

ストック記事の活用

開発者ブログを継続的に運用することで、ストック記事を活用できるようになりました。 過去の複数の記事をまとめて特定のターゲットに対してよりわかりやすいサマリーとして記事を提供します。 新卒採用をはじめた記事がわかりやすい例です。 また、記事ごとにタグ付をして、興味のある分野に絞りこめるようにもしました。

同じ記事でも、適切なタイミングで適切な読み手に提示できれば、また価値を持ちます。 読み手の立場によって見方も変わりますし、公開時点では記事が届いていなかったかもしれません。 2年の運用で記事の数も増えてきて、過去記事すべてに目を通すのも大変です。 カジュアル面談のようなタイミングでサマリーを提供することで、効率的に私達について知ってもらえます。

この手法を乱発すると、なにも新しい情報が公開されないただのキュレーションブログになってしまうので注意は必要です。 他の採用活動に効果的な時期に絞るのがいいでしょう。

We are hiring!

株式会社ドワンゴの教育事業では、一緒に未来の当たり前の教育をつくるメンバーを募集しています。 カジュアル面談も行っています。 お気軽にご連絡ください!

カジュアル面談応募フォームはこちら

www.nnn.ed.nico

開発チームの取り組み、教育事業の今後については、他の記事や採用資料をご覧ください。

speakerdeck.com